お散歩 〜野蒜〜
すっかり冬だ。雪は降っていないが冬だ。
実際季節なんてものは個人の感性に委ねられているのだと思う。立冬立夏は信じるな()
さて本題に移ろう。先日ふと思い立って野蒜駅に行ってきた。
野蒜駅は、宮城県東松島市にあるJR仙石線の駅で、宮城県の難読駅として紹介されることもある駅だ。(読み方は「のびる」)
駅舎は新しめで高台にあり、遠くに海が見える。
こんな感じ↓
仙台駅から電車に揺られて1時間ほど、仙台駅から数駅は地下駅だが、その後地上に出て、途中からは海が見える。車窓から海が見えるのは本当に興味深い。普段は家から木くらいしか見えないので非常に新鮮だった。
駅周辺には新しめの家が並んでいたが、見た限りでは海の方には何もなかった。「海が近いようだし砂浜にでも行ってみよう」と思ったがどうやら今は行けないらしい。
そう、ここ野蒜駅は3.11大震災で甚大な津波被害を受けた駅の一つであったのだ。
大震災以来、一部不通となっていた仙石線が2015年に開通し、この野蒜駅も高台に移転して再開された。
大きな被害を受けた旧駅は現在営業には使われておらず、震災遺構としてプラットホームごと保存され、駅舎の二階部分は資料館となっている。
旧駅はそのまま残されている。
旧駅舎。右端の方をよく見ると、3.11当時の津波高さが書いてある。3.7m、想像もつかない。
駅舎の中では津波の映像資料が流れていたが、スクリーン越しでも怖くなるような映像であった。「津波到達3分後には町全体を飲み込んだ」といった説明があったときには戦慄した。
特に計画も持たず、野蒜のこともほぼ知らないまま来た。しかし実際来てみると大きな学びがあった。(無計画散歩はこういう醍醐味がある。)
帰りは野蒜駅から西に2キロくらいにある東名(とうな)駅まで歩きそこから乗車。
この駅も震災で大きな被害を受けて高台へ移転した。
今回の散歩、車窓は綺麗だし、とても有意義であったし、仙台から片道590円で来られるし、とてもいいコースなのではないだろうか。仙台で暇を持て余したって人にはオススメできます。
以上。